エンゲージメントノウハウ

徹底実践、エンゲージメントアップ

エンゲージメントには定着に必要な10要素があります。
それを一つずつ解説していきます。あなたの会社のエンゲージメントアップに参考にしていただければと、私たちが開発・提供しているサービスや自社で実施していることなども織り交ぜました。10要素を実践的に活用していただければと思います。

①やりがい・職責

●顧客からの喜びの声がエンゲージメントに大きく関係する

人がやりがいを感じるのには色々な要素があります。皆さんも経験があると思いますが、お客様からの喜びの声やお褒めの言葉でやりがいや自分の今までやってきた仕事への喜びを感じた人も多いのではないでしょうか。それはエンゲージメントと相関が高く、表のように1位という結果も出ています。
例えば、飲食店で働いているある人は、朝は料理の仕込みから、夜はお店が締まり、片づけを終えるまでの深夜勤務。ただ、お客様から言われた「ありがとう」の一言や顧客を通じて得た感動なり満足感を得た体験が自分の提供している商品、サービスに自信と誇りを持てるといった結果が出ています。

②成果・成長

●成長させるために小さな成功体験を積み上げる

当社は、部下を成長させるためのマネジメントルールというのが存在します。
その中にも部下に「成功体験」を積ませるということを大切な上司の仕事としており、部下の成長には小さな成功体験を積み重ねることが重要と感じています。もちろんここでの成功体験というのは、受注や契約、目標達成という大きな成功も含みますが、その大きな成果を掴むためのKPI(Key Performance Indicator「重要業績評価指標」)も含みます。経営にはさまざまな種類の業績評価指標が使われますが、KPIはその中でも「キー(重要)」となる指標で、目標の達成に向かってプロセスが適切に実行されているかどうかを計測する役割があります。このKPIを達成したことも小さな成功体験の1つであるとしています。
そこで私たちは従業員同士や上司部下で賞賛に値する行動や成果を掴んだ人材に対して、自社サービスのアプリを活用して賞賛をします。そうすることで、達成したい、承認されたいという意識を促しています。
もしかしたら、40代、50代の経営者からすると、
「仕事って、やるのが当たり前。褒められるためにやるもんじゃない」
「仕事は結果が全て。その間のKPIやプロセスより、成果に対して評価する」
「最近の若い人は承認欲求が高すぎて、常に水を与えないと自走しない」
色々な経験や体験がおありの中で、そういった気持ちも分からなくもありません。ただ、大きな成功(成果)をあげるには、その間にあるプロセス(私たちは、結果点と呼んでいます)の達成、もっというと小さな成功体験の積み上げでしか大きな成果達成は成し得なく、それを補助し、サポートする環境づくりも経営者やマネジメントの必要な資質のように感じます。
人は誰でも、新たにチャレンジや、入社したばかり、配属されたばかりであれば、この会社、この仕事に馴染めるのかと、成果をあげられるのかと不安でいっぱいです。もちろん、仕事をしっかりと全うし、やるべき行動をしていない人材に手を差し伸べる必要はありませんが、部下に成果を掴んでもらうような適切なアドバイスや適切なKPIの設定は上司としてとても重要です。
小さな成功体験を積むことで部下は自信を獲得しますし、その上でより高い目標やより高い成果を求めるようになります。人は「やりたい仕事だから楽しい」のではなく「仕事で結果が出るから仕事が楽しい」と感じるのです。レベルが上がっていくごとに、少しずつ仕事のハードルを上げていき、常に部下の実力に対して少しだけ負荷をかけた目標(全力で力を発揮して届くような目標)や仕事を依頼していきましょう。最初は無理と思い諦めていた仕事も積極的に取り組んでくれるようになるのです。


●世代間で起こる「欲求」の違いを理解する

今、経営者やマネジメントをする世代と新卒を中心とした20代の世代では大きく求めることが違うなと痛感しています。その世代間のギャップが3年で3割が離職するという悲しい現実を引き起こしていると思います。また40代、50代の経営者やマネジメント世代に聞くと「最近の若い者は忍耐が無くて弱すぎる」とか「俺らの時代は先輩に怒られても歯を食いしばって頑張ったもんだ」みたいな、最近の若い者は・・・というのが、定番フレーズになっています。ただ、本当に最近の若い人が、40代、50代の世代に忍耐が無かったり、弱いのでしょうか? 多少は時代背景や日本が裕福になっている点などを踏まえ、あるのかもしれませんが、私が最も重要視するのは、世代間の欲求の違いです。もう少しかみ砕くと、欲しいもの、得たいものが変わってきていると思います。
例えば、40代、50代の世代は、高度成長時代を背景に、とにかく裕福になりたい。それはお金や物欲、裕福な暮らしなど、お金で買えるものを求める「欲求世代」です。
それに比較して20代の世代は「承認欲求」がとても重要です。人に褒められたい。周囲に承認されたい。周りに評価されたい。人の役に立ちたいという、自分の存在意義を感じられる「承認欲求世代」だと思っています。その求められる価値観が大きな世代間ギャップとなっている気がします。それは面白いことに当時は流行っていた漫画からもその時代背景が推測できます。
子ども時代、それぞれの世代がどんな漫画・アニメで育ってきたか。それを振り返ってみると、それぞれの心の置きどころ、世界観のようなものが浮かび上がってきます。
高度成長期の1960年代末ごろに登場した少年漫画の「あしたのジョー」「巨人の星」、少女漫画の「アタックNo.1」「エースをねらえ」などがスポ根(スポーツ根性)の象徴的です。ボクシング、野球、バレーボール、テニスと人気のスポーツを舞台に、主人公たちが血のにじむような努力をし、スランプから脱して成長していく姿に子どもたちは自分を重ねていたそうです。
そこに描き出されている「スポ根」の世界は次の共通する特徴があります。
1.師匠がいて弟子がいる。強烈な師弟関係がある。
2.ハングリー精神。ライバルに打ち勝つ不屈の精神。
3.押さえつけてでも教え育てる。
4.キーワードは「忍耐」「根性」「義理人情」
運動中に水を飲むと怒られた。そんなことが当たり前に行われていた時代背景だったわけです。今は、まったくその逆ですね。不合理なことが、疑問を持たれることなく続けられていたわけです。あるいは、疑問に思っても言えない空気があったとも想像できます。「スポ根」の背景といえます。
これに対し、今の若い人々は「ワンピース」世代です。ワンピース(ONE PIECE)は「週刊少年ジャンプ」で1997年に連載開始となり、またたくまに人気急上昇、1999年にはテレビアニメ化されました。劇場版も次々と制作されています。コミック版の累計発行部数(約3億2,000万部)で2015年にはギネス世界記録に登録されました。
更には「キャプテン翼」「スラムダンク」「ドラゴンボール」(いずれも「週刊少年ジャンプ」掲載)などに共通するものがあります。
1.まわりに応援されるリーダー。ちょっとアホで頼りないけど、だからこそみんなが助けたくなり、応援したくなる。
2.様々な能力を持つ仲間が集まってくる。
3.それぞれのキャラで価値観は違う。けれど夢や目標は一緒。
4.キーワードは「仲間」「夢」「挑戦」「共に」。
スポ根からプンプン臭ってくるものとはずいぶん違います。40代、50代のマネジメント世代のみなさんに、「ワンピース世代」が何に価値を感じて仕事をしているかを知っていただきたく思っています。